横断歩道


ドアがあくのをずっとまっていた
そのさきにあるものをずっとまっていた

いつまでそこにいる?
いつまで

なにもしらないよほんとだってば
あたまからつまさきまでかみさまのいうとおり

「ふれてはだめだよ」
やぶって

知らない色と音
そこだけ止まったせかい
わらっていてここにいられなくなる日まで


かさがさされるのをまっていた
なみだのわけをかんがえていた

そのてはやさしくきれいで

いまでもかんがえる
てをとるのをためらったのはなぜ
ひかりにめをやられてしまったのは


こぼれおちた そうじゃない
はじめからなにもなかった

みおろしたせかいは
わたしたちだけのもので

ねぇどこへもいかない約束をしよう